残り1か月のスタート
はじまりはじまり
そうです、タイトル通りです。
私の6か月のオランダでのインターンももう、あと少し。
終わりが近づくにつれ、この景色もいつか懐かしくなるんだななんて、考えてます。
あさこです。
そういえば、半分以上の割合で「OOSAKA」と呼ばれる私の名前。
ASAKO、OOSAKA似てるのかな、言われてみれば似てるかも?だからもう今では「OOSAKA!」って呼ばれても反応できるようになりました。
でも大阪のことこんなに多くの人が知ってるんだなって感動したり、OOSAKAでもいいから私の名前を憶えてくれているのことに嬉しくなったり。そんな毎日。
ところで、言われてみれば、オランダってどこ?って思ったそこのあなた!これを機会にぜひ調べてみてくださいね!
オランダの子ども達にオランダのことみんなに紹介するからねって約束しているので、どんどんアピールしていきます!オランダ!!
本当はチューリップ載せたいんだけど、ちょうど私がいる期間には見れないそうです。
チューリップがなくてもやっぱり素敵なオランダ。
オランダで教育実習!?
9月から2月までの6か月間、私はイエナプランの小学校で教育実習をしています。
外国で教育実習!?どういうこと?っていう質問はもう何度されてきたし、わたしも自分で調べる前は、そんなことができることすら知らなかった。
実際に見たい、私のこの目で見て、子ども達と関わって、感じて、学びたい。そんな思いから選んだ教育実習という道。大学に行こうか、なにをしようかいろいろ迷ったりもしたけれど、私が知りたいことが目の前にある教育実習という選択は間違っていなかったな、とそう感じています。
ということで!
まだまだ分からないこと、気になることも多くある反面、たくさんたくさん吸収できたこの約5か月だったので、少しずつ紹介していきます!
遅すぎるなんてないよね、溜めにためた今だからこそ書けることもあるはず!!と自分に言い聞かせて。
理想の教育!?イエナプラン
ところで イエナプラン ってなに?
名前は聞いたことはあるけど……
わたしもそうでした。
だから今日はイエナプランについて少し!
イエナプラン20の原則
そもそも、ここオランダには、220校以上のイエナプランスクールがあるんだけど、もちろん一つ一つの学校はちがう。都市の学校、地方の学校、子ども達、先生方、学校を取り巻く環境が違えば、学校が違うのは当たり前。
だけど、全てのイエナプランスクールは20の原則でつながっているんだって。
ここで私がすきな1番目だけご紹介
イエナプラン教育の20の原則
(K・ボットとK・フロイデンヒル 1992年)
どんな人も、世界にたった一人しかいない人です。つまり、どの子どももどの大人も一人一人がほかの人や物によっては取り換えることのできない、かけがいのない価値を持っています。
20の原則全体では、かけがいない「わたし」とそして「あなた」、そんなお互いを尊重することが言われているように思う。人はみんな違うけど、だからこそお互いから学ぶことができるんだよね、そんな当たり前だけど忘れがちなことを。
個だけではない、全体だけではない、どちらも大切。自律した個、そんな私たちが尊重合いながら共生してつくりあげるのが社会。
自律 と 共生 を学ぶ
それがイエナプラン教育のキーワード!
イエナプランのあれこれ
それでは、イエナプランのポイントをきゅきゅっと絞ってご紹介!
教室=リビングルーム
イエナプランでは教室をリビングルームと捉えていて、先生と子どもたちが相談しながら自分たちが学びやすい教室をつくる。
ほとんどのクラスには、作業用の大きな机があって、パソコンのスペースがあって、読書のスペースがあったりして。教室って結構無機質なイメージがあったけど、イエナプランスクールの教室はなんだか賑やかで、でもそこにいると落ち着くような、そんな雰囲気がある。
そしてこれもイエナプランの特徴なんだけど、円に座って話し合うサークル対話というのが繰り返し行われる。だから教室もサークル対話がしやすいように、真ん中に広いスペースがあったり、いすや机が配置されていたりすることが多い。
ファミリーグループ
日本のほとんどの学校は基本的に学年ごとで分けられているけど、イエナプランでは異学年によるグループ編成が基本!
- 4-6歳児グループ
- 6-9歳児グループ(日本の小学校1,2,3年生)
- 9-12歳児グループ(日本の小学校4,5,6年生)
ファミリーグループをつくることで、子ども達の位置づけは年少、年中、年長と毎年変化する。これって、社会に出てからも同じことで、子ども達は小学校のうちからそれらを経験することでそれぞれの立場で考えたり、その中で自分の生かし方を学んだりする。
また、異なる学年が同じクラスにいることで、同年齢学年制に起こりがちなできる子・できない子の固定化を防いでいるということも言われてる。学年も年も経験も違う、だからお互いに教え合う、助け合うことがもっともっと自然に行われてるんだなって感じる。
時間割なしの学校?
イエナプランでは、私たちが生きたり学んだりする活動として4つの活動があると考えられている。科目の時間割はないけど、下の4つの活動を循環させてだいたいのスケジュールはつくられている。
それが 対話・遊び・仕事・催し の4つ!
対話
対話、これはイエナプランの中でとても重点が置かれている。前にも言ったけど、特に円になって話すサークル対話が中心!
お互いに情報を伝えあったり、理解し合ったりする、学校だけではなく、生活の基本となる活動。
遊び
もちろん子どもが自分でしたいものを選んで遊んだり、教育学上の効果を期待したゲームをしたり、あとはダンスしたり、劇を作ってみたり、そういうこともすべて遊び。
遊びの中で子ども達は、お互いを必要とすることを学んだり、得意なこと、好きなこと、自分自身の成長、とにかくいろんなことに気づいたりする。
仕事(学習)
勉強と遊びは子どもの仕事、そんな風に日本でも言われるよね。
イエナプランでいう学習は特に個別で行う自立学習と、共同学習の2つ。学習は机に向かって知識を覚えるのだけが学習じゃない、もっと幅広い学習のことを指している。
催し(行事やお祝い)
学校の特別な行事はもちろん、誕生日、週末の少しの時間を利用して行われるミニ学芸会など。感情を仲間と共有し合うことで、頭と心をつかってお互いを知り、共に生きるということをより深く具体的に学んでいる。
これらの4つの活動は交互に行われて、これがイエナプランでいう時間割っていうものになる。
日本の時間割とは全然違うよね。
理科も社会もなし?
イエナプラン教育では、理科・社会科の区別はなく、ワールドオリエンテーションという形態が用いられる。日本でいう総合学習の時間に近いかな。
子ども達は決められたテーマに関した問いを設定して、それを出発点に学習を進めていく。だから理科・社会に限らず国語、算数、などの基礎科目から、音楽、図工、など、とにかくいろんなものに派生する可能性があって、総合的に学ぶことができる。
そしてなによりも、知識を学ぶのではなく、子ども達が課題設定から解決までのスキルを学ぶことができるっていうのがポイント!
これについては書ききれないので、また今度くわしく!
共につくる学校
そろそろ疲れてきましたか?
私も書くのに力が入りすぎて肩が凝りそうだけど、これが最後!
イエナプラン校は、子どもたち、教員たち、保護者たちを内包する一つの共同体だという考えがある。先生方は、学校の中での専門家としての養育者だけど、保護者も学校教育の養育の一部を担うもので、重要な役割っていう考え方。
日本の多くの学校でも、保護者と学校の協力が大切だって言う話をたくさん聞いてきたけど、イエナプランにおいてここの関係はもっと深くて。学校は保護者が自分で意識してこの学校を選択したんだっていう意識を持っているし、(オランダでは日本と違って好きな小学校を選ぶことができるのも大きい!)保護者のほうも自分たちが選んだんだ、学校は一緒につくり上げるんだっていう意識が強い。
今回はおしまい
さて、これでイエナプランのポイント紹介はおしまい。ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!
がんばって絞ったけど、書きたいことがありすぎてまとめきれない。
でも難しいけど言葉にするってやっぱりいいね、なんだか頭が整理される。
そして、参考にさせていただいた 日本イエナプラン教育協会HPはここ!
もっともっと詳しく載っているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
最後のさいごに、理想の教育なんて言われることもあるイエナプランだけど、私はそうは思ってはいません。今回何度も言ったようにやっぱり一人一人は違うし、絶対的にこれがいいなんて言うものは存在しないと思うから。
だけど私はこのイエナプランの教育が好きだし、なにかヒントが見つけられるはず、と思ったからここにいます。
そしてなによりも、イエナプランスクールで生き生きと学ぶたくさんの子ども達と出会いました。
だから、イエナプラン気になる!っていうあなたに、よくわかんないけどちょっと知ってみたいかもっていうあなたに、なんとなく読んじゃったよっていう優しいあなたにも!
私が学んだこと、今ここで感じていること、私の言葉で届けられたらうれしいな。