オランダだより

ただいま

  オランダだより第三弾!と元気に言いたいところですが、

日本に帰ってきました。

 

ただいま、日本!

 

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 「家族や、友達、日本のことが恋しくないの?」という質問に

「うーん、でも私はここに来れて、みんなと出会えて最高にHappy!」

と答え、いつもみんなを驚かせていた私も、

 

「おかえり」って言ってくれる人が、場所が、あるのはやっぱり嬉しい。

今はなんだか少しほっとしている自分と、でもここで落ち着きたくない!っていう自分とが戦ってます。私はどこにいてもこんな風に自分と格闘しているみたい。

  

それはさておき、私の約1年間にわたる留学も終わってしまいました。

ということで、今回は少しだけ振り返りをしたいと思います。

 

 

わたしの留学

 

それでは!わたしの1年をざっざとどうぞ!

 

 

f:id:asa-coco:20180403203355p:plain フィリピン f:id:asa-coco:20180403203355p:plain

 4月 

NGO LOOBで英語研修&ソーシャルアクション(ホームステイ5日間)

 5月       

NGO LOOBでインターンシップ

学童訪問・週末アクティビティー・ごみ山ツアー・フェアドレード製品販売 etc...

f:id:asa-coco:20180403211630p:plainシェアハウス 

  フィリピン・日本人スタッフと語り合ったり騒いだりの毎日

 ☆NGO LOOBについてはここから!

 

6月 

一時帰国 デンマークでの受け入れ先探しに奮闘

 

 

 f:id:asa-coco:20180403205051p:plain デンマーク f:id:asa-coco:20180403205051p:plain

 7月 

シュタイナー教育の保育園でインターンシップ

f:id:asa-coco:20180403211630p:plain女神様のようなトビタテ生のステイ先にご一緒させていただく

8月 

教育機関の視察 + 日本紹介授業

保育園・小学校・学童・難民支援施設のチャイルドケアを訪問

f:id:asa-coco:20180403211630p:plainホームステイ 

  暖かい2人のお家に泊めていただき、勉強、刺激の毎日

 

 

 f:id:asa-coco:20180403205304p:plain オランダ f:id:asa-coco:20180403205304p:plain
9月 

イエナプランの小学校での教育実習ー小規模校編

私の毎日→ 授業見学・サポート・日本紹介授業

10月 

ゲスト(とも君・たっくん)

上部組織訪問(日本でいう教育委員会

11月 

ゲスト(ともちん) 

一週間フィンランドの学校視察

12月 

なにかと忙しいオランダの12月!書ききれない!

障がい児のためのケアセンター訪問・非常勤の先生のミーティング参加

もちろんクリスマスパーティーに、オランダの伝統 シンタクラース!

f:id:asa-coco:20180403211630p:plainホームステイ 

  お昼は2人のかわいい子どもとはしゃぎ、 夜はホストペアレンツとまったり、そんな素敵な6か月

 

1月 

イエナプランの小学校で教育実習ー大規模校編

新しい学校でも授業見学・サポート・日本紹介授業は変わらず!

2月 

ゲスト(まなちゃん・まこ・ちいちゃん)

23クラスを駆け巡った毎日

f:id:asa-coco:20180403211630p:plainホームステイ 

  ホストマザー・ブラザーとのとっても濃~い2か月

 

3月 

またねヨーロッパ & オランダ満喫の旅

最後にお世話になったみんなにもう一度会えてよかったな

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 この長いようで短かった、あっという間のようでぎっしり詰まったこの1年。

「いよいよ出発か~」「あと半分か~」そんなことを言いながらも確実に時間は経ってた。

初めてにたくさん出会ったこの留学。忘れたくないな、全部全部。

 

留学前、あんなに気持ちになるってことを初めて知った。

留学に行くって何かを犠牲にすること、っていう言葉の意味を知った。

大切な友達との大学最後の1年、家族に何かあってもすぐには飛んでいけないもどかしさ。

留学に行くんだっていう話を聞いては、「いいなーいいなー!」って言ってた私は、そんなこと何にも知らなかった。きらきらしてる留学しか知らなかったから。

よかった、憧れのままで終わらなくて。挑戦できてよかった。

 

「あなたはどうしたいの?」そんなみんなの問いに、「わたしは何がしたいの?」そんなわたしの問いに本気で向き合った1年。

自分が動かなきゃ、何も動かない。待ってるだけじゃ、変わらない。

だけど、私が動けば、水の波紋のように周りに広がっていくことだってある、伝わることもあるってことを知った。

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 ありがとう

 

フィリピン・デンマーク・オランダ、その他訪れた多くの国で出会ったみんなから

たくさんのたくさんの、本当に今までにないくらいの愛を感じた1年。

そういえば、あんなにたくさんの人にお祝いしてもらった誕生日は初めてだったな。

今でも目を閉じたら「ASAKO-!!」って走り寄ってきて、きつく私を抱きしめる子どもたちの姿が浮かぶ。そして、そんな子ども達が、留学を通して出会ったみんなが愛おしくて仕方がない。

 

 

そこに行ったから浮かぶ疑問があって、足を運んだから見える景色があって、出会ったから感じる気持ちがあって、挑戦したから分かることがあって、

最高の1年だった。最高の留学だった。

出会ったみんなに、支えてくれたみんなに、全てにありがとう。

 

大好きなホストマザーがよく言ってた

「幸せはどこにでもあって、それに気づけるかどうかだよね。」って。

日本に帰ってきてから、新しく見えてきたものが本当にたくさんあって。

ここにこんなのあった?こんなにきれいだった?ちょっと写真撮っておこうかな。

そんな風に振り返ることが多くなった。

どこにいたって身の回りにあふれてる幸せを感じたい。そんな幸せに気づきたい。

 

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なんか終わりのようだけど、まだまだ続きます、オランダだより。

もう4月も3日ですね、どきどきの新生活スタートの方もそうでない方も、みなさんにとって素敵な4月になりますように。

 

今回はおしまい!

読んでくれてありがとうございました。

 

 

 

よくできました

 

私とパソコンの葛藤

 

 

 

あさこです。

このパソコンと出会って4年、まだ仲良くなれません。

 

今!今書きたいの!

そんなときに限って動いてくれない私のパソコン。

そうかと思ったら、そう今みたいに突然気まぐれに動き出す。

 

いや、でもきっと、

何から書こう!書きたいことがたくさんあって決められない!

っていう私に対して考える時間をくれてるのかもしれない。きっと、そう。

 

おかげでこれだ!が見つかりました。

ありがとう、パソコン。

 

 

 

黄色の意味

 

 

ということで、

オランダに来て2週間も経たないくらいのころ、今でもよく覚えていることがある。

 

 

あの日、色付けされたテストの結果が子ども達に返されてきた。

色は赤、オレンジ、黄色の3色。

その結果をじっと見ていたら、1人の子どもがこの意味わかる?って慣れない英語で説明を始めてくれた。

 

 

「赤は満点、とてもよくできたっていうこと。

 オレンジもよくできましたっていうこと。

 黄色は…」

そこで言葉が詰まった子どもを助けようと

 

「あんまりよくなかったっていうこと?」

と問い返した私。

 

 

でもね、黄色の意味はそうじゃなかった。

「ううん、黄色も よくできました っていうことなんだよね。

 だから説明するのがむずかしい。」

 

 

ああ、そうか。これかってその時感じた。

 

 

黄色は確かにできなかったところもあるけれど、彼らに言わせたら黄色もよくできました。だって、頑張ったもんって。

間違ったところが分かったらそこをもっと頑張ればいいって、その子は言ってた。

 

「 あんまりよくなかったってこと?」

っていう私の問い返しがなんとも恥ずかしくなっちゃて、少しの間なにも言えなくなっちゃって。

だけど、それと同時になんだかあったかい気持ちになったのを覚えてる。

 

 

そうか、黄色もよくできましたね。うん、よくできました。

 

そう思えたら何かが変わるんじゃないかと思えた。

 

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毎日毎日、悔しいことだって、思い通りにならないことだってたくさんあるけど

そんな中にも、頑張れたこと、うまくいったこと、自分意外とやるじゃんって思ったことだってたくさんあるはずで、

そんな自分に「よくできました」って言ってあげたい。

 

そして、一瞬一瞬に一生懸命な子ども達と、彼らの頑張りを一緒に喜びたい。

 

そう思えた。

 

そう、あの時からずっとこれは私のこころにずっとあること。

 

生き生きと輝く子ども達のエナジーはこんなところからきてるのかも、と思ったり。

  

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今日も、よくできました。

 

 

 

残り1か月のスタート

 

 はじまりはじまり

 

そうです、タイトル通りです。

私の6か月のオランダでのインターンももう、あと少し。

 

終わりが近づくにつれ、この景色もいつか懐かしくなるんだななんて、考えてます。

あさこです。

そういえば、半分以上の割合で「OOSAKA」と呼ばれる私の名前。

ASAKO、OOSAKA似てるのかな、言われてみれば似てるかも?だからもう今では「OOSAKA!」って呼ばれても反応できるようになりました。

でも大阪のことこんなに多くの人が知ってるんだなって感動したり、OOSAKAでもいいから私の名前を憶えてくれているのことに嬉しくなったり。そんな毎日。

  

 

ところで、言われてみれば、オランダってどこ?って思ったそこのあなた!これを機会にぜひ調べてみてくださいね!

オランダの子ども達にオランダのことみんなに紹介するからねって約束しているので、どんどんアピールしていきます!オランダ!!

 

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本当はチューリップ載せたいんだけど、ちょうど私がいる期間には見れないそうです。

チューリップがなくてもやっぱり素敵なオランダ。

 

 

 

オランダで教育実習!?

 

9月から2月までの6か月間、私はイエナプランの小学校で教育実習をしています。

外国で教育実習!?どういうこと?っていう質問はもう何度されてきたし、わたしも自分で調べる前は、そんなことができることすら知らなかった。

実際に見たい、私のこの目で見て、子ども達と関わって、感じて、学びたい。そんな思いから選んだ教育実習という道。大学に行こうか、なにをしようかいろいろ迷ったりもしたけれど、私が知りたいことが目の前にある教育実習という選択は間違っていなかったな、とそう感じています。

  

ということで!

まだまだ分からないこと、気になることも多くある反面、たくさんたくさん吸収できたこの約5か月だったので、少しずつ紹介していきます!

遅すぎるなんてないよね、溜めにためた今だからこそ書けることもあるはず!!と自分に言い聞かせて。

 

 

 

理想の教育!?イエナプラン

ところで イエナプラン ってなに?

名前は聞いたことはあるけど……

 

わたしもそうでした。

だから今日はイエナプランについて少し!

 

 

  イエナプラン20の原則 

そもそも、ここオランダには、220校以上のイエナプランスクールがあるんだけど、もちろん一つ一つの学校はちがう。都市の学校、地方の学校、子ども達、先生方、学校を取り巻く環境が違えば、学校が違うのは当たり前。

だけど、全てのイエナプランスクールは20の原則でつながっているんだって。

 

ここで私がすきな1番目だけご紹介

イエナプラン教育の20の原則 

(K・ボットとK・フロイデンヒル 1992年) 

  どんな人も、世界にたった一人しかいない人です。つまり、どの子どももどの大人も一人一人がほかの人や物によっては取り換えることのできない、かけがいのない価値を持っています。

 

20の原則全体では、かけがいない「わたし」とそして「あなた」、そんなお互いを尊重することが言われているように思う。人はみんな違うけど、だからこそお互いから学ぶことができるんだよね、そんな当たり前だけど忘れがちなことを。

個だけではない、全体だけではない、どちらも大切。自律した個、そんな私たちが尊重合いながら共生してつくりあげるのが社会。

自律 と 共生 を学ぶ

それがイエナプラン教育のキーワード!

 

 

イエナプランのあれこれ

 それでは、イエナプランのポイントをきゅきゅっと絞ってご紹介!

 

教室=リビングルーム

イエナプランでは教室をリビングルームと捉えていて、先生と子どもたちが相談しながら自分たちが学びやすい教室をつくる。

 

ほとんどのクラスには、作業用の大きな机があって、パソコンのスペースがあって、読書のスペースがあったりして。教室って結構無機質なイメージがあったけど、イエナプランスクールの教室はなんだか賑やかで、でもそこにいると落ち着くような、そんな雰囲気がある。

そしてこれもイエナプランの特徴なんだけど、円に座って話し合うサークル対話というのが繰り返し行われる。だから教室もサークル対話がしやすいように、真ん中に広いスペースがあったり、いすや机が配置されていたりすることが多い。

 

 

ファミリーグループ

日本のほとんどの学校は基本的に学年ごとで分けられているけど、イエナプランでは異学年によるグループ編成が基本!

  • 4-6歳児グループ
  • 6-9歳児グループ(日本の小学校1,2,3年生)
  • 9-12歳児グループ(日本の小学校4,5,6年生)

ファミリーグループをつくることで、子ども達の位置づけは年少、年中、年長と毎年変化する。これって、社会に出てからも同じことで、子ども達は小学校のうちからそれらを経験することでそれぞれの立場で考えたり、その中で自分の生かし方を学んだりする。

また、異なる学年が同じクラスにいることで、同年齢学年制に起こりがちなできる子・できない子の固定化を防いでいるということも言われてる。学年も年も経験も違う、だからお互いに教え合う、助け合うことがもっともっと自然に行われてるんだなって感じる。

 

 

 時間割なしの学校?

 

イエナプランでは、私たちが生きたり学んだりする活動として4つの活動があると考えられている。科目の時間割はないけど、下の4つの活動を循環させてだいたいのスケジュールはつくられている。

それが 対話・遊び・仕事・催し の4つ!

  

対話

対話、これはイエナプランの中でとても重点が置かれている。前にも言ったけど、特に円になって話すサークル対話が中心!

お互いに情報を伝えあったり、理解し合ったりする、学校だけではなく、生活の基本となる活動。

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遊び

もちろん子どもが自分でしたいものを選んで遊んだり、教育学上の効果を期待したゲームをしたり、あとはダンスしたり、劇を作ってみたり、そういうこともすべて遊び。

遊びの中で子ども達は、お互いを必要とすることを学んだり、得意なこと、好きなこと、自分自身の成長、とにかくいろんなことに気づいたりする。

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仕事(学習)

勉強と遊びは子どもの仕事、そんな風に日本でも言われるよね。

イエナプランでいう学習は特に個別で行う自立学習と、共同学習の2つ。学習は机に向かって知識を覚えるのだけが学習じゃない、もっと幅広い学習のことを指している。

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催し(行事やお祝い)

学校の特別な行事はもちろん、誕生日、週末の少しの時間を利用して行われるミニ学芸会など。感情を仲間と共有し合うことで、頭と心をつかってお互いを知り、共に生きるということをより深く具体的に学んでいる。

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これらの4つの活動は交互に行われて、これがイエナプランでいう時間割っていうものになる。

本の時間割とは全然違うよね。

  

 

理科も社会もなし?

イエナプラン教育では、理科・社会科の区別はなく、ワールドオリエンテーションという形態が用いられる。日本でいう総合学習の時間に近いかな。

子ども達は決められたテーマに関した問いを設定して、それを出発点に学習を進めていく。だから理科・社会に限らず国語、算数、などの基礎科目から、音楽、図工、など、とにかくいろんなものに派生する可能性があって、総合的に学ぶことができる。

そしてなによりも、知識を学ぶのではなく、子ども達が課題設定から解決までのスキルを学ぶことができるっていうのがポイント!

これについては書ききれないので、また今度くわしく!


 

共につくる学校

そろそろ疲れてきましたか?

私も書くのに力が入りすぎて肩が凝りそうだけど、これが最後!

イエナプラン校は、子どもたち、教員たち、保護者たちを内包する一つの共同体だという考えがある。先生方は、学校の中での専門家としての養育者だけど、保護者も学校教育の養育の一部を担うもので、重要な役割っていう考え方。

日本の多くの学校でも、保護者と学校の協力が大切だって言う話をたくさん聞いてきたけど、イエナプランにおいてここの関係はもっと深くて。学校は保護者が自分で意識してこの学校を選択したんだっていう意識を持っているし、(オランダでは日本と違って好きな小学校を選ぶことができるのも大きい!)保護者のほうも自分たちが選んだんだ、学校は一緒につくり上げるんだっていう意識が強い。

 

 

 

今回はおしまい

 

さて、これでイエナプランのポイント紹介はおしまい。ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!

がんばって絞ったけど、書きたいことがありすぎてまとめきれない。

でも難しいけど言葉にするってやっぱりいいね、なんだか頭が整理される。

 

そして、参考にさせていただいた 日本イエナプラン教育協会HPはここ!

もっともっと詳しく載っているので、ぜひチェックしてみてくださいね! 

 

 

 

最後のさいごに、理想の教育なんて言われることもあるイエナプランだけど、私はそうは思ってはいません。今回何度も言ったようにやっぱり一人一人は違うし、絶対的にこれがいいなんて言うものは存在しないと思うから。

 

だけど私はこのイエナプランの教育が好きだし、なにかヒントが見つけられるはず、と思ったからここにいます。

そしてなによりも、イエナプランスクールで生き生きと学ぶたくさんの子ども達と出会いました。

 

だから、イエナプラン気になる!っていうあなたに、よくわかんないけどちょっと知ってみたいかもっていうあなたに、なんとなく読んじゃったよっていう優しいあなたにも!

私が学んだこと、今ここで感じていること、私の言葉で届けられたらうれしいな。